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女子トーク
お母さんは掃除機をかけ終わり、ばあちゃんは和室のテーブルのお菓子を食べ始めた。
「ケンタ、お茶にしましょ」
お茶を淹れる準備をお母さんは始めたので、僕もばあちゃんの隣に座る。
すぐにお茶は運ばれてきて、三人でお菓子を食べながら十時のおやつタイムが始まった。
「梅雨入りしたかしら、そろそろって言ってたけど」
「雨がふればお義母さんもボケないで済むのにねぇ」
女子トークに花が咲く。
「お洗濯物乾かないけど、毎日雨ならいいのに」
「ケンタ、ばあちゃんとてるてる坊主作って、逆さに吊るそうか」
二人とも、雨が降ってほしいらしい。
僕がお菓子を食べながら、うーん、と悩んでいると、ひいばあちゃんが戻ってきた。
「なんだい、私の悪口かい? 迷惑かけてすまないねぇ」
ひいばあちゃんは、全てをわかっているらしい。申し訳なさそうな顔で、一緒にお菓子を食べ始める。
お母さんはすぐにお茶を淹れてきた。
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