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翌日、S・Yスタジオに行くと、ジミー・ブラウンがいた。
「ようこそ、いらしゃいました。
長旅の疲れは有りませんか?
早速ですが、シリウスと、あの二人で最後のエンディングのダンスを合わせたいと思います。
少しのズレも許されません。
彼女達のダンスに付いて行って下さい。」
「私達があの二人に付いていく?」
しかし、シリウスのメンバーは、誰一人、歌劇Y&Aに付いて来る事が出来なかった。
あの、岬光也と花椿瑠衣でさえも……
「もう一度、やり直し!
あなた達、時間がありませんよ!」
練習が終わり、若菜が岬光也と花椿瑠衣の元に近づいた。
「練習、有り難うございました。
体の切れとか勉強になりました。
明日も宜しくお願いします。」
「あの子、私達を馬鹿にしてる?」
「……。」
「桜木さん、あの二人いつの間に……」
「あの二人の人気は本物よ。
誰もが認めるエンターテイナーになってるわ。
化け物よ。」
そして、ブロードウェイ公演を控えた前日、茜は不安を若菜に伝えた。
「私達、大丈夫なの?
最初の昼の公演は、いいとして問題は、夜の公演だよ。
一日、二回だよ。
それも、三時間。」
「やるしか無いでしょ!
あれだけ練習したんだから。
三人で…」
「沙月…」
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