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7・本当の進化。
【ここからだわ!
オーディションの続きは!
やっと、続きが観られるぞ!】
ブロードウェイシアターの会場は、静まり返った。
「私は、お父様やお母様に、甘やかされて育ったから、人の気持ちが分からなかったの……
だから、貴方みたいに、何でも耐えたりしてる人をみたら、どこまで耐えれるか試したくなって……」
【茜がオカマになった!
いや、本当は茜は女だからオカマじゃないよ!
凄く可愛い!
男役も娘役も出来るんだ……
凄いぞ。】
「どうだい。
少しの間、ジョン様は私達の家政婦の気持ちを経験してみるかい?」
前説が流れた。
【約一カ月の間、他の家政婦もジョンに優しく接して、厳しい一日の家政婦の仕事を教えていた。
ちなみにジュリアンは、花を触ると性格が変わる事は、知っていた。】
「私は、ここのお父様に頼まれて、ジョンの教育係を頼まれていたんだ!
この薔薇とマーガレットは、ご主人様から頂いたもの。
この花は何代もの、ご先祖様達が正しい道を歩ませてくれた花だ。
決して今の気持ちを忘れては、なりませぬ。
そして、ジョンがこの花達を後世に伝えてくれ!」
【素晴らしい!実に面白い内容だった!
それに、若菜の男役も最高だった。】
【あの二人、男役も娘役も出来るなんて凄すぎる。】
そして歌劇Y&Aの二人だけの演劇は、終わった。
観客は、総立ちしてスタンディングオペレーションが鳴り止まなかった。
最後にシリウスのメンバーが出てきてエンディング曲、定番の【すみれの花咲く頃】を歌劇Y&Aと一緒に熱唱した。
さぁ、問題は、夜の部だ!
もう、花の力は、借りられない!
「茜、やるしかないよ!」
「おう!任せとけ!」
「おっと、もう、男役に入ってるじゃん…」
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