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十一こんな、とこに日本人?
「気圧も低いし、排気ガスで空気も悪い、さすがに、ここは彼女達の喉を駄目にする、もっと田舎に行こう。」
「もっと、田舎だって!
ジミーも、どうかしてるよ。
ここは、まだ飲食出来る店も有ったり安心したのに……」
「部長、そんな事を言わずに行きますよ。」
「はい。はい。茜様。」
七人は、西ヒマラヤ山脈を見渡す素晴らしい風景が見渡せるガーラ村にたどり着いた。
そこには、もちろんコンビニもレストランもない。
ここでは、グルン族が自給自足の生活を送っている。
「凄いとこに来たなぁ……
よくジミーも、こんなへんぴな所を探したもんだ。」
そして、その日の夜、グルン族のガーハ村長が七人を歓迎してくれた。
【 स्वागत छ, धेरै टाढा। हामी तपाईलाई सबैलाई स्वागत गर्दछौं। 】
七人は、全く言葉が解らなかったが、現地の通訳も同伴していた。
「遠い所、ようこそいらしゃいました。 私達は、皆様を大歓迎します。
だと申しております。」
その日の夜にグルン族から盛大な歓迎会が行われた。
現地にしてみれば豪華な食事だったが誰一人、口に合わなかった。
そして、グルン族は民族ダンスを披露してくれた。
決して派手ではないが、皆んな笑顔で心から楽しく踊っている。
これがダンスの原点なんだと二人は気づいた。
「現地通訳に明日、お返しの歌劇Y&Aのショーをするから、グルン族に伝えて下さい。
そして、この広場にセッティングするようにカメラマンにも伝えて下さい。」
「ジミー、ここでするの?」
「大丈夫ですよ。
島崎部長、安心して下さい。」
【それは、ありがたい!
そう言えば、山奥の隣村に、たった一人の日本人らしい人が海外ボランティアで来てるのを、わしは聞いた事がある!
隣村の村長に聞いて、その日本人も誘おうじゃないか。】
「えっ……こんなとこに、日本人?」
若菜(二三歳)
茜 (二四歳)
そして、二人に運命の出会いが訪れる。
第一章 おわり
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