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三・ブロードウェイシアター
数日後、桜木彩奈がジョン・F・ケネディ空港に到着して、島崎マネージャーが迎えに行った。
「長旅、ご苦労でした。
お疲れでしょう。
荷物、私が持ちます。」
「あぁ、貴方、島崎のお父さん?
マネージャーで頑張ってるみたいですね。」
「あの二人は……
来てないの?
なんか、恩知らずじゃない?」
「あの二人、公共の場に来たら大変な騒ぎになるんですよ。」
「あの二人、そんなに凄いの?」
「凄いのなんのって!
今は、アメリカでは時の人ですよ。」
「大げさな……」
二人は、タクシーに乗りS・Yスタジオに向かった。
タクシーの中では歌劇Y&Aの歌声がラジオから流れ、窓の外には二人のポスターが何枚も張られている。
「本当ね……
想像以上だわ……
日本でも、二人の話は聞いていはいましたが、ここまで過熱しているとは……」
「こちらじゃ、歌劇Y&Aか野茂英雄と言った感じで日本ブームですよ。
全米のビルボード三週続けて一位ですからねぇ」
「それは、日本でも、かなりの話題になってますが、ここまでとは…」
S・Yスタジオに着いた二人は、周辺にいるファンを押しのけビルの中に入って行った。
【今の派手な、おばさんは誰だ?】
【売れない女優さん?かも…】
二人は、スタジオに着くとジミー・ブラウンとサミー・ジョンソンがいた。
そして、収録室には、若菜と茜が収録を行っていた。
ジミー・ブラウンとサミー・ジョンソンが桜木彩奈のもとにやって来た。
「ようこそ、いらしゃいました。
私、二人をプロデュースしてます。
ジミー・ブラウンです。
桜木彩奈さんの日本での活躍も、もちろん知っていますよ。
今は、福岡歌劇団の名誉会長に就任されたそうで、こちらは、サミー・ジョンソンです。
ここ、S・Yスタジオの社長です。」
【初めまして。
長旅ご苦労様です。わたしがサミー・ジョンソンです。】
【こちらこそ、初めまして。
私は、福岡歌劇団の会長をしてます、桜木彩奈と申します】
「歌劇Y&Aは、ただ今、収録中ですが終われば、早速ブロードウェイシアターの見学に行かれませんか?
その後、打ち合わせと言う事で。
私の車を用意してますので。」
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