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二人は、収録を終えて、久しぶりに桜木彩奈と逢った。
「ご無沙汰してます。
噂は聞いてます。
名誉会長になられたそうですね!」
「橋本こそ。
あっ、今は、香輝若菜ね。」
「こちらでは、そのまま若菜と呼ばれてます。」
「そうなんだぁ、じゃあ、聖香茜も?」
「はい。
私も、そのままの茜で呼ばれてます。」
「じゃ、こちらでは芸名なんて要らないわね!
でも、二人の活躍にはビックリしたわ!
私が、何十年も築いて来たのを、貴方達は、一年半で成し遂げるなんて!
それも、私とは、桁が違うわ。
全米いや世界で成し遂げるなんて……」
「いえっ……
これは、全てジミー・ブラウンやサミー・ジョンソンがいたからです。」
「そう。
上手いわね!若菜さん。」
「立ち話もなんですから、私の車でブロードウェイシアターに向かいましょう。」
S・Yスタジオを出ると入り口の前は、ファンの渦。
警備員が通路を確保して五人は、三列シートのキャデラックに乗り込みブロードウェイシアターに向かった。
そこブロードウェイ通りには、沢山の劇場が有り、若菜達も始めて見る建物ばかりだった。
「ねぇ、若菜……
私達、こんな、凄いところで公演するんだぁ……」
「私、鳥肌が立ってるよ。」
サミー・ジョンソンがブロードウェイシアターの中を案内した。
【それでは、中に入りましょう。
今日は、公演が無いので、ゆっくり見学して下さい。
関係者には言ってますので。】
《若菜が、初めて見るブロードウェイシアターは、一生、忘れられない派手な風景と素晴らし中世を描くような会場内に圧倒したそうだ。》
「凄いぞ!
ここが、お前達が出演するブロードウェイ・シアターか!」
二人は、文化祭の舞台や福岡歌劇団の初舞台、オーディションの舞台を経験しているが、これは初めての主役の舞台。
しかも、ここはブロードウェイ。
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