Born To Be My Baby.

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 リオンが作ってくれた命の水を時間を掛けて飲み干し促されるままにベッドに横になったウーヴェは、同じように潜り込んでくるリオンの為にコンフォーターを持ち上げる。 「ダンケ、オーヴェ」  素早く潜り込んで少し冷えた身体をウーヴェに寄せることで温めようとしたリオンだったが、意外な冷たさに驚いたウーヴェが身を竦めて距離をとろうとしたため、じろりと横目で最愛の伴侶を睨む。 「逃げるなんてひでぇ」 「……冷たいんだ、不可抗力だと思わないか、リーオ?」 「思わねぇ!」  リオンの不満にウーヴェが己は悪くないと返すと、獣宜しくリオンが吼える。 「ああ、うるさい」 「だー、さっきまでのあの可愛いオーヴェは何だったんだよ!」  俺がいなければ生きていけない、そんな顔をしていた可愛いウーヴェはどこに行ったんだと吼えるリオンに露骨に嫌そうな顔を向けたウーヴェは、男に向かって可愛いなどと言うなと言い放ち、恨みがましい目で睨んでくる伴侶の尖った唇に小さな音を立ててキスをする。
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