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ウーヴェの様子に目を細めギュンター・ノルベルトとレオポルドに頷いたミカは、今日はフィンランドでよく食べるミートボールを作ってくれる筈だと笑うと、チョコを片手に戻って来たリオンの顔に満面の笑みが浮かび上がる。
「楽しみ! オーヴェ、レシピ聞いて作ってくれよ」
「ああ、そうだな、今日教えて貰おうか」
だからアリーセ・エリザベスが帰ってきたら料理の手伝いをして覚えようと笑いかけるウーヴェに俺は食う人宣言をいつものようにリオンがする。
「……まったく」
美味いメシを食いたいのならば手伝えとレオポルドがリオンを睨むが、そんな事を言う親父は手伝ったことがあるのかと反撃されて口を閉ざしてしまい、ギュンター・ノルベルトがやれやれと溜息を吐くものの兄貴もいつも外食をしているだろうと指摘されて視線を逸らしてしまう。
「ミカは料理するのか?」
「料理をしたいとは思うけど、アリーセが許してくれなくてね」
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