LOVE.

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 もう直ぐ焼きあがるから一緒に食べましょうと微笑ましい顔で頷くアリーセ・エリザベスと同じ顔で何度も頷くミカにリオンの感情が限界を迎えたのか、隣に座るウーヴェにしがみつく様に腕を回して顔を押し付ける。 「良かったな、リーオ」 「……うん」 「お前が昨日言っていたが、リッドは別に汚れてなどいないぞ」  もしお前が言う汚れが犯人への暴力のことだとすればあれは必要なものであって仕方のないことだ、だから気にする必要はないとレオポルドがそんなリオンに苦笑交じりに気にするなと伝えると、リオンの顔が上がり蒼い目を見開いてしまう。 「警部が、良く犯人が生きていたなと感心していたぞ」 「へ……?」 「昔のお前なら間違いなく逮捕した犯人の取り調べが苦労する程殴っていただろうとも言っていたな」  それを思えば足止めするためにナイフを投げたこと、その後足蹴にしたことは必要範囲内の行動の結果であり、それ以上殴らなかったことはお前が成長した証だと笑ったヒンケルの顔を思い出したレオポルドは、本当に警部に可愛がって貰っていたんだなと笑う。 「お前の性格をしっかりと見抜いている人だな」 「……うん」  離れて分かった元上司の人の見る目の正確さ、それに密かに感謝したリオンは、ウーヴェから離れてソファから立ち上がるとイングリッドが座っているソファの後ろに回り込む。
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