LOVE.

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 アリーセ・エリザベスがリオンの為にと焼いたチーズケーキは食べる回数の多いリアが作るものとはまた違った美味しさがあり、その感動のまま夜も食べて帰れとレオポルドが二人に告げた為、家族勢揃いの夕食となる。  その席上、今年一杯を持って一線を退き後進を育てるために友人達と今まで世話になったチームの育成事業に関わることにしたと教えられ、レースを引退することはさみしいことだがいつかくることだと分かっているし裏方に回ることになればアリーセとの時間ももっと取れると、今まで以上に夫婦揃って同じ夢を追いかける事を穏やかな顔で伝えたミカに対して誰も反対の声を上げることはなく、新たな夢への門出を祝おうと秘蔵のワインを持ってこさせる。 「なー、オーヴェ、ミカの森の家にバカンスで行きたいっ!」 「バカンスで? ……それも悪くないな」  もう一杯ワインを飲ませてくれるのなら考えても良いなと頬杖をついて上目遣いに見つめてくるウーヴェにそんな顔をされて逆らえるはずがないと不満をぶちまけたリオンは、俺たちはフェリクスに甘いとよく言われるが、お前が一番甘いとギュンター・ノルベルトに指摘されて片頬を膨らませる。 「むぅ」 「家に来たいのならいつでもいらっしゃい」  サウナも新調したし好きなだけ泊まっていけば良いわと二人の会話に嬉しそうに夫の腕に手を乗せたアリーセ・エリザベスが頷き、ミカももちろんと同意する。
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