LOVE.

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「久しぶりに俺たちも行くか、リッド」 「ええ、良いわね」 「バルツァー家勢揃いか」  ある意味すげーバカンスだと口笛を吹くリオンにギュンター・ノルベルトが俺も行くのかと目を丸くするが、逆に聞くが兄貴は行かないのかと問われて一瞬考え込むが、肩を竦めることで降参の意を示す。 「ミカとフェリクスの休みが重なる時に俺も父さんも休みを取ろう」  それで良いかと己を見るギュンター・ノルベルトにニヤリと笑みを浮かべたリオンは、だからオーヴェ、バカンスにフィンランドに行こうと再度誘って笑顔で頷かれ、オーヴェ大好き愛してるといつもの言葉をいつもの様に告げてウーヴェに抱きつく。 「こらっ! ワインが溢れる!」 「ひでー! 俺のハグよりワインが大事かよ!」 「当たり前だ!」  ウーヴェの本心の言葉にリオンがショックを受けて頬に手をあてがうが、その仕草は幼い子供がするから可愛いのであって良い年をした男がしても可愛くないぞとウーヴェににべもなく言い放たれてしまい、くそー、オーヴェのクソッタレとついついこれもまたいつもの癖で叫んでしまい、ウーヴェを筆頭に家族全員から睨まれてしまう。 「ひーっ! ムッティ、助けてっ!」 「……その様な言葉を使うなんて悪い子にはお仕置きが必要ね」  さすがにウーヴェの母だと言いたくなる様な事を笑顔で言い放つイングリッドにリオンが危機を感じたのか、ウーヴェの背後に回り込む様に腕を回してしがみつく。
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