A Man Called Liam. - リアムという男 -

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「ケイさん」 「……俺のハニーが途轍もなく大きくて優しい男で良かったな、GG、ケヴィン」 「……悔しいが認めよう」  慶一朗が一瞬で臨戦態勢になったことに真っ先に気付いたリアムがいつもと同じようで違う声音で慶一朗を呼び、その音によってゴードンとヨンソンは敵では無いと思いだした慶一朗がリアムに寄り掛かりながら楽しそうに笑うと、ゴードンがお前の言葉の通りだと素直に認めてヨンソンも同意するように頷くが、お前がただの優しい男なだけでは無いことを確かめられて良かったと笑いながらリアムに向けて手を差し出し、軽く驚いたように目を丸めた後、その手をしっかりと握りしめる。 「今回の視察は本当は乗り気じゃ無かったが、来て良かった」  こちらに来たときにはやりたいと思っていたことが出来た、後は明日の野暮用だとヨンソンがリアムにも共通する突き抜けたような笑みを浮かべ、ゴードンが野暮用の内容を知っている為に控え目な笑みを浮かべるが、久し振りにお前達とも会えて良かったと二人の腕をそっと撫でる。
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