A Man Called Liam. - リアムという男 -

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「明日帰るのか?」 「ああ。明日の午後のフライトだな」  ケアンズでは何やら問題が起きているようだが、俺がいないときの問題対処を経験する良い機会だと笑うヨンソンにゴードンもそうだと頷くと、お前の家で食べたバーベキューが本当に美味かった、あのソーセージが気に入ったから次の機会の時には食わせてくれと太い笑みを浮かべ、それを受けたリアムが嬉しそうに大きく頷く。 「じゃあ帰るまでの短い時間だけど楽しもう」  ケイさん、俺も一緒に踊っても良いかと、つい先程の臨戦態勢など素知らぬ顔でリアムと同じドリンクを飲んでいる慶一朗に笑顔で問いかけると、眼鏡の下の双眸が二度三度左右に揺れるが、勿論と頷かれて愛嬌のある顔が満面の笑みに彩られる。  その顔を横合いから見ていた年上の友人二人は、リアムに関しては自分達が心配などしなくても大丈夫だろうし、また何かがあったときには今のように慶一朗がリアムを守るために駆けつけることに気付いて安堵に胸を撫で下ろすが、それを素直に認めることなど出来るはずもなく、独身男に見せつけるなと二人同時に毒突くのだった。
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