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昨日、ナイトクラブで珍しく羽目を外したように酒を飲んでほろ酔いになったヨンソンだったが、そんな彼を呆れるでも詰るでもなく、ただ体を思えば飲み過ぎだと注意する程度にとどめてくれた年下の友人達の顔が脳裏に浮かび、そういえば名前が変わっていたなと呟くと、ヨンソンよりは二人に会う時間も機会も多いゴードンがそうだと声に喜色を滲ませつつ空を見上げる。
「結婚した当初は別姓で行くつもりだと言っていたのにな、去年リアムの実家に帰省した時に考えが変わったらしい」
この情報はもう一人の友人のテイラーを通して仕入れたものだから間違いが無いだろうとゴードンが目を細め、ヨンソンも昨日一足先に訪れていたクリニックで恩師から聞かされたと頷いて同じように空を見上げる。
「昨日も話していて思ったが、何か以前と変わったように思わないか?」
「リアムか?」
「ああ。……前まではそうするべきと思っていたが、今はそれが当たり前になっている、そんな感じだな」
上手く言葉にできないがと苦笑しつつゴードンが続けた言葉にヨンソンが考え込むが、確かに自然体になっている気がすると返し、自然体とオウム返しに呟かれる言葉に頷く。
「俺たちが仕事終わりのケイを捕まえて家に無理やり連れて行かせた時も、驚いていたけど嫌がっている素振りなど見せなかったしな」
「ん? ああ、そうだったな」
「お人好しで人畜無害のマッチョマンとはケイが言っていたが、お人好し過ぎる」
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