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顔をしかめても、達喜はやっぱり悲しそうに笑う。
「同期に戻りたいっていうのは本心だったんだ。」
「うん。」
「同期に戻って、もう一度、やり直したかった。仕切り直しのつもりだった。」
達喜が壁に体を預けて、下を向く。
「でも知生は、俺からすっぱり離れて行って、新しい居場所を見つけてた。」
「違うんだってばぁ・・・。」
悲しくなってきて、眉を八の字に曲げて訴えるけれど、達喜の心には届かないようだった。
「俺が死ぬかもって心配して、痔の手当ても引き受けてくれて、一瞬浮かれたけど、またすっぱり置いていかれた。」
拗ねたように言う達喜が私を睨み、私は首をすぼめる。
「ごめん。私が考えなしで、配慮が足りなくて、軽率だった。」
「あ、俺、本当に肌だけ求められてたんだって思った。」
「違うの!ごめん!でも本当に違うの!」
「それなのに調子こいて、知生の全部手に入れようとしてたから、知生には重かったんだろうなって。いつか、はっきり縁切り言い渡されるんじゃないかと思って、最近は2人きりになるの避けてしまってた始末。」
「そうだったの?」
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