12.

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 結構勢いがついてしまい、しかもガッツリ合わせてしまい、チュっというよりはムチュッとしたキスになる。  ゆっくりと離して達喜の目を見ると 「いいもんもらった。」 と目を細められて、笑ってしまう。 「私、達喜に惚れてるの。」  達喜が目を見開き 「それはないだろう。」 と言う。 「惚れてるんだもん。」 「惚れた男に抱かれて、あんなシラーっとしてられるもんか?」  真顔で訊かれて、私は申し訳なさでいっぱいになり、またキスをした。 「いや、誤魔化されねーよ?」  またキスをすると、達喜がじっと私を見て 「まだまだ。」 と言う。私は笑って、またキスをした。達喜が私の頭と腰に手を添えて、深いキスに代えていく。私も応え、お互い夢中でキスをした。  間近で見つめ合うと、達喜が 「まずい。一瞬、職場だということを忘れた。」 と呟くから 「私も。」 と微笑んだ。達喜も微笑み、おでこを合わせてくる。 「とは言え、まだ信じらんないんだけど。」 「そう?」 「うん。抱かれたら、またシラーっとするんじゃないの?」 「どうだろう?」  笑いながら言うと、 「なぁ、今夜、確認させてくれる?」 と目を覗き込まれた。また絡み合うようなキスをしたあと、私たちは見つめ合った。 「仕事、どうしよう?」 「もう今日は無理だろ。」 「うん、無理。お尻は大丈夫なの?傷口開かない?」 「怖いこというなよ。」 「それも含めて、試そうか。」 「集中できっかな?」  2人で吹き出し、またキスをした。
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