第1話

2/8
前へ
/258ページ
次へ
「お〜い。アンディ〜 おはよう〜」 「おはようロイ。相変わらず気の抜けた喋り方だね。」 「俺はヒーラーだからな。雰囲気が優しくなくっちゃ。」 「優しいのと気が抜けてるのじゃえらい違いだよ」 「ところで、今日妹さんは?」 「ミーナは討伐に出てるよ。昼頃には戻るから、飯はいつもの場所で僕たちと食べるってさ。」 「そうか。それじゃあとは… あいつだな。」 「そうだね。あそこにゴードンがいる。聞いてみよう。」  アンディとロイはゴードンに話しかける。身長は2m近くあり、筋肉質な中年男だ。とにかくでかい。 「ゴードン、おたくの娘さんは?」 「おうアンディ、ロイ。ラーラはいつも通り寝坊だ。俺が家を出る時まだ寝てやがった。」 「まったくしょうがないなあいつは」  ゴードンと別れ歩き出す。目的地は学校だ。煉瓦造りの建物、噴水、夜が明け火が消えた街灯のランプ。そんないつも通りの街をしばらく歩いていると、凄まじい速さの足音が聞こえてきた。
/258ページ

最初のコメントを投稿しよう!

30人が本棚に入れています
本棚に追加