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『凪砂、そんなの私だって同じだよ・・・凪砂が物凄く辛いとき、私は何も知らずに・・・自分勝手に別れを告げた凪砂のことを酷いと思って生きてたんだよ?後悔しかないよ、そんなの。』
私だって、あの時凪砂が自分を見失うほど辛い出来事に苦しんで居たなんて分かっていたら、しがみついてでも凪砂と離れたりしなかっただろう。
この離れていた期間は、お互いの事を考える為に必要な期間だったのかもしれない。
『私、ずっと一緒に居てくれた凪砂に依存してたから・・・離れたこの期間で少し強くなれたと思うんだ。凪砂だって離れてから、自分を取り戻すことが出来たんでしょ?』
黙って頷いた凪砂に、私は精一杯の笑顔を作る。
『じゃあ、もうそれでいいじゃん。過去の話はもう終わり。私のことも瀬凪のことも、凪砂が幸せにしてくれるんでしょ?それとも、私・・・他の人と寝た方が良かった?例えばほら・・・洋平とか?』
なんて、少し冗談交じりにそんなことを言ってみると、、
「ふざけんなっ・・・お前のこと幸せに出来るのは俺しか居ねぇって決まってんだよ。今度洋平の名前出したら、萩花でも許さねぇ。」
っと、ムキになって言い返して来る凪砂を見て可笑しくなってきて笑ってしまう。
─…幸せだなぁ
まだ他にも話し合うことはあると思うけど、とりあえずこれで良かった。
これで、良かったんだっ
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