海が凪いだら迎えに来てね。

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水族館について、三人で一緒に回っていると、昔凪砂と一緒に水族館へ行った時のことを思い出した。 あれはまだ、私たちが付き合う前、、広島に凪砂に会いに通っていたころ、一緒にいるときにたまたま小さな水族館を見つけて、二人で回ったことがあった。 何も言わずに水槽を泳いでいる魚をジッと眺めていた凪砂を見て、私は【あぁ、優香のことを思ってるんだろうな】っと思っていたけど、実際は違っていたのかな? あれから長い月日が経って、今よくわからない関係の凪砂が隣に立っているなんて、当時の私が聞いたら驚くだろうな。 「萩花、今日って洋平何してんの?」 突然洋平のことを聞いてきた凪砂に驚いた。 『洋平?知らないけど・・・普通に仕事じゃないの?』 「今日、会えるか聞いて」 凪砂はそう言うと、瀬凪を連れて「トイレ行ってくる」っと言って男子トイレに向かっていった。 ──なぜに、洋平? っていうか、自分で連絡をとってみては?っと色々意味不明のまま、とりあえず洋平に連絡する。
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