海が凪いだら迎えに来てね。

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凪砂が連れてきてくれたのは、、 『っえ、何か嫌なこと思い出すんだけど・・・』 史上最悪の思い出に残る、あのレストランだった。 出迎えてくれたのは、あの場違いなケーキを持ってきたスタッフで、、 流されるままに、とりあえず席についたけど、どうにも落ち着かなかった。 『っえ、何でここ!?!?ってか予約してたの!?いつっ!?!?』 あまりの衝撃に先ほどの涙などなかったかのように、いつものように凪砂を問いつめる。 「前に来た時、お前ちゃんと飯食ってなかっただろ?だからもう一度連れてきてやろうと思って。」 いや、いやいやいやいや!!! もうここのお料理はいいよ!!逆にちょっとトラウマみたいになってるから!!! なんて、この雰囲気で言えるはずもなく、あの日とは少し違ったメニューのコース料理を、黙ってもくもくと食べた。
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