海が凪いだら迎えに来てね。

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その後空気を読んだあのスタッフが、盛大に拍手したのをきっかけに、店内が再び祝福ムードに包まれる。 私が頷いたのを確認して、凪砂は安心したように笑みを浮かべると、 「今日は普通に切って、ケーキ食えよ」 っと言われて、前回手にケーキをつけてビンタしたことを思い出して二人で笑いあった。 あの日、ここで別れを告げられた時はもう二度と凪砂に会うことは無いと本気で思ったけど、、 今は瀬凪という宝物にも出会え、とても幸せな気持ちでケーキを食べている。 こんな未来を誰が予想出来ただろうか? ─……もしかしたら一人だけ、、 っと、夜空の上で私たちを見て笑っている優香を想像しながら、ケーキを頬張った。 窓から見える綺麗な夜景の上で、星がキラキラと輝いて光ったように見えた。
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