海が凪いだら迎えに来てね。

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ーーーーーーーーーーー ーーーーーー 私と凪砂、瀬凪の三人は晴れて家族になることが出来て、凪砂の用意してくれた一軒家で幸せに暮らしている。 あれだけ仕事人間だと思っていた凪砂は、、 『っは・・・今なんて言ったの?』 「だから仕事・・・辞めてきたって言った」 一緒に住むことが決まって直ぐに、前職だった仕事を辞めた。 凪砂は私と離れている間に出世していたらしく、潜水士ではなく、機動救難士という職についていたらしい。 その違いは私には良く分からないけど…どうやらあの日ヘリから凪砂が降りてきたのは、そこに理由があるようだった。 『何でっ?!何でやめたのっ・・・』 「お前、前に辞めて欲しいって言ってただろ?それに辞めたっつっても、救難士辞めただけで、陸の仕事に移っただけだから。」 海上保安官にも色々な種類の仕事があるのだと、その時初めて知った。 あっけなく人命救助の仕事を手放した凪砂は、休みが圧倒的に増えて、たくさんの時間を私と瀬凪に注いでくれた。
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