海が凪いだら迎えに来てね。

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結婚してから一年が過ぎた頃、私のお腹には凪砂との第二子を授かっていた。 凪砂は過保護なくらいに、何処へ行くのにも一緒に着いてきて、前回と同様に仕事をギリギリまですると言ったらめちゃくちゃキレられた。 「お前、頭おかしいんじゃねぇの?子どもに何かあったらどうするんだよっ!っつか、店長も頭悪いな。会わせろ、文句言わねぇと気がすまない」 なんて言う始末で、宥めるのが大変だった。 瀬凪のときに私のそばに居られなかった自分の代わりに、洋平が助けてくれたことや、色んなベビー用品を洋平が揃えてくれたことを知った時は、、 二ヶ月洋平と連絡を取るのを辞めていて、いい加減にしろっと怒鳴ったのが記憶に新しい。 そんな事があったからなのか、妊婦の私から仕事の時以外片時も離れようとしない凪砂が愛しくて、本当に幸せだと感じる。 きっと私と凪砂は、これから先何があってもこうやって支え合って生きて行くんだろうなっと思う。 あの日、空から凪砂が降ってきた時、、 心から安心したのを思い出す。
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