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凪砂の腕を掴んだ私の手を、そっと振り払うと今度は凪砂が私の手をギュッと握る。
「─…任せろ。俺が必ずそばに居る、約束する。」
───約束
『なずっ・・・なの・・・約束はっ・・・信用できなっ・・・い…けどね、、』
徐々に薄れていく意識の中、そんな憎まれ口を叩いた私に、、
「─…絶対…だ。”絶対の約束”、今ここで使う・・・絶対に約束する。俺がお前と子どものそばに居る、約束する。」
──…絶対の約束
付き合っていた頃に、【絶対に破ってはいけない約束】をお互い一回ずつ使えるという、学生みたいなルールを私が勝手に作ったのを思い出した。
それを言い出した理由は、毎回約束を破ってばかりの凪砂に腹が立って、【絶対の約束】というものを作ってしまえば、一度くらいまともなデートが出来るかな?っという子どもっぽい理由からだった。
そんな約束を覚えてくれていた凪砂が可愛くて、思わず笑ってしまう。
『バカ・・・なずっ・・・』
あぁ、本当にっ・・・大好き。
──…大好きだよ、凪砂
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