海が凪いだら迎えに来てね。

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『なあ、お前まだ萩花のこと好きなの?何でそんな辛そうな顔してんだよ。お前自分で別れようって言ったんじゃねぇの?何でお前が振られたみたいなツラしてんだよ』 萩花の気持ちを知っている俺は、凪砂が被害者面をして語っていることに腹が立ってきて、つい出過ぎたことを言ってしまった。 そんな俺の態度に凪砂は一瞬眉をひそめると、 「何だよ洋平・・・知ったような口ぶりだけど、お前萩花に会ったのか?」 っと、明らかに敵意を向けられたような視線を感じ、これは完全に萩花のことを引きずってる証拠だなっと勝手に解釈した俺は、その質問には答えずに更に凪砂を追い詰める。 『萩花が好きなら…よりを戻せばいいだけの事だろ?アイツは半分凪砂で出来てるみたいなもんだろ。お前が連絡すれば全部元通りだろうがっ』 そうだ、よりを戻せばいい。 そうすれば萩花も子どものことを凪砂に話せるだろうし、凪砂自身も今のやつれた状態から少しはまともになるだろう。 そんなことを考えていた俺は、この後の凪砂の話しを聞いて、自分がいかに浅はかな考えで発言していたのか思い知ることになる。
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