くまとマジシャン

1/1
前へ
/1ページ
次へ

くまとマジシャン

ここはトイランド。おもちゃの国。 毎日に希望を持てないくまのぬいぐるみがいた。 他のおもちゃ達にも心を開けず、いじめられて くまは心がグレー色に染まっていく。 子供達にも遊んでもらえないとなげくくまに 旅芸人のシルクハットをかぶったマジシャンは語りかける。 「ワタシのココロはレインボー! きみのココロがグレーなら ワタシの虹の色をあげよう!」 くまは心配していいます。 「でも、私にくれたらあなたの色はなくならないの?」 「大丈夫だよ。やさしいくまさん」 マジシャンはにっこり笑いました。 それからマジシャンは毎日、くまの元へ訪れては くまのハートに色を入れていった。 今日は赤、明日は青、今度は何色がいい? くまはだんだん楽しくなってきました。 そして最後の七色の色がくまのハートに宿った時。 くまのグレーだったハートが虹色に輝き くまは嬉しくて踊りだしたいような気持ちになりました。 そんなくまを見てマジシャンはすっと、手を差し出し言います。 「くまさんワタシとダンスをしてください」 くまはマジシャンとダンスを踊りだしました。 最初はぎこちない動き、でも徐々に自然な動きへと マジシャンのエスコートで踊ります。 「ありがとう!ステキなマジシャンさん」 ――嬉しいな。くまとワルツだ。ルンタッタ。 グレーなくまさん虹色になった―― くまとマジシャンはくるくるまわりながらいつまでも踊りました。 くまさんは少しずつ子供達からもおもちゃたちからも 可愛がられる存在になっていきました。 その後のくまとマジシャンは一緒にお茶をしたり、出かけるようになりました。 「くまさん。お茶美味しいね。」 「マジシャンさん。このシフォンケーキも美味しいよ。食べてみて」 シフォンケーキを一口くれる。くまにマジシャンは、自分のチョコケーキを一口あげました。くまとマジシャンは、楽しいお茶会を楽しみました。 (終わり) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 最後までお読みいただきありがとうございました。
/1ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加