1.ウェルカム・トゥ・ザ・ムシとりクラブ

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カフェテリアはとても広くて明るい場所だった。 駒田さんの話では、全校生徒と先生たち全員が座れる席数なんだって。 入口に飾られた給食見本を見て、あたしはびっくり。 「え?A給食とB給食、ふたつあるの?」 「そう。あそこでお盆と食器とって、欲しい方の配膳コーナーに並ぶんだよ」 ふたりでA給食の配膳コーナーに並び、カレーライスとサラダと牛乳をお盆に乗せてもらう。 「あの席にしよっか」 「うん」 空いていたふたりがけのテーブルに、向かい合って座る。 「いただきます!」 駒田さんは、とっても明るくて気さくな子だった。 「あらためて、自己紹介しとく。あたし、駒田杏奈。杏奈って呼んでね」 「剣城あかねです。あかね、って呼んで欲しいな」 「うちら、席、前と後ろだし、これからよろしくね。あかね」 「うん。よろしくね。杏奈」 杏奈の笑顔につられて、あたしも自然と笑ってた。 初めてできたお友だちが、話しやすい子でよかったな。 「杏奈は何かクラブ活動してるの?」 「あたしは、新聞クラブ。昇降口前に貼ってある明小(あかしょう)新聞は、あたしたち新聞クラブで作ってるんだよ」 「へー、そうなんだ」 「あかねは、もう入るクラブ決めてる?」 「ううん。まだ、どんなクラブがあるかも、わからないし……」 「そしたら、色々仮入部してみてから、入るとこ決めたらいいと思うよ」 「そっかあ。……ムシとりクラブにも、仮入部できるのかな?」
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