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余命宣告をされた日からか、主人は来なくなった。
私は携帯電話で生命保険の担当者を呼び出した。
生命保険の受取人変更の件でと言って。
「死亡保険の受取人を主人から父へ変えてほしいの。無理かしら?」
「無理ではありませんが、よろしいのですか?」
「えぇ、お願いします。
もちろん、主人には内緒で。」
「わかりました。手続きを致します。」
心に決めてからは早かった。
私は余命宣告をされても諦めたくないと思っていたけれど、主人は私の命を諦めたのだ。
ならば、これくらいの復讐は許されるはず。
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