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両親に来てもらい、余命宣告された事。
生命保険の受取人は、父名義になっている事。
お願いしたい事を言ってしまうと、母がさめざめと泣いている事に気づいた。
私は両親に泣きながら言った。
「孫を見せてあげられなくて…」
両親は泣きながら、私を抱きしめてくれた。
こんな親不孝な娘でごめんなさい。
どんなに後悔しても、時間は戻らない。
重く感じる身体を母は泣きながら、優しくさすってくれた。
そして、母は小さな声で言った。
「なんで私の娘だったの…」
母の優しい温もりは、眠るのが怖くなってきた私に癒しをもたらしてくれた。
眠れない日々を過ごしている事に気づいていたように、母は私に優しい声で言った。
「今は眠りなさい。
寝るのも大事な事よ。」
目を閉じながらこのまま目覚めたくないと思ってしまうくらい、心地よい時間だった。
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