第二十五章 夜に沈む森 五

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「俺は、こんな生活を続けるのならば、真面目に働いて、借金を返した方がいい…………」 「そういう考えが出来るのならば、逃げようとはしていない。でも、俺は働いて返す意見に賛成」  俺ならば、真面目に働く。すると、そこは朽木も、鬼なのに同意見で、自分でも働いて返すと言っていた。 「鬼っぽくないのが、鬼殿だな…………鬼でも、殿様。だから、鬼も鬼殿を愛してやまない」  鈴木は体位を変えて、今度は仰向けにされて、足を抱え上げられた。そして、大きく足を両側に開かれると、再び鬼を受け入れた。 「…………凄い筋肉なのに、鬼には歯が立たないのか…………」  鈴木は足にも筋肉があり、筋が張って見える。それに、浮かび上がる腹筋も半端ない。それなのに、鬼にいいように曲げられ、開かれていた。 「鬼の力は、人の比ではない」 『あああああん!!あはああん。大きい、切れる!!裂ける!』  実際、凄い。人間の内部に、鬼のモノが入るスペースがあるのか疑問だ。でも、出し入れされているので、内蔵が移動して、スペースを確保したのかもしれない。そして、あの小さな窄みが、あんなに開くというのも、とても信じられない。 「鬼の唾液は、麻痺させるだけではなく、弛緩させる事も出来る」 「凄い」  鈴木は正気を失くしたように喘いでいて、涎も涙も、流しっぱなしになっていた。そして、鬼に突き上げられ続けた。それは、本当に人間ピストンで、吸い上げているという感じだ。 「あの、俺達の友人も失踪していますけれど……特に、ゲームに参加していませんでしたが…………」 「ゲームは、鬼殿とのゲームだけではない。この場ならば、鬼を追いかけるだけで、隠れ鬼になる」  金太郎は、他の人がいる事も知っていて、その経緯を教えてくれた。  まず、目羅の親友は、目羅兄弟を見つけて森に入り、追い掛けている内に神社に入ってしまったらしい。 「あの子も、ここで、鬼に愛されて、幸せに暮らしている」 「幸せですか?」  先ほどの、激しい性生活を見てしまった後では、幸せに暮らしているという言葉が虚ろに感じる。 「でも、帰りたいと言っていましたよ……」
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