第二十五章 夜に沈む森 五

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 すると、鬼は満足したように舌を抜き、名残惜しそうに緩んでヒクついている尻を、優しく見つめた。  そして、少し体位を変えると、まだ緩んでいたそこに、巨大な雄を押し当てた。 『ヒッ!!!!!ひいいいいい!!いやあああん!何が、どうなっている!!!開く!!!もう無理!!』  緩んでいたとしても、ソレを入れるのは無理があったのだろう。鈴木は、背を反り返られて。大きく頭を振って嫌がった。 『無理!!!裂ける!!切れる!!』 『大丈夫』  この大丈夫というのは、鬼の唾液には麻痺の成分があるかららしい。鈴木は、嫌がっていても、鬼を受け入れ始め、更にイキまくっていた。 『はあ!!いい…………』 「何が起こった?」  痛がっていたのに、即、善がり始めるのは、鬼の能力なのだろうか。すると、金太郎が困ったように俺を見て、笑っていた。 「つまりは、人は欲を糧にする事は出来ない。でも鬼は、欲を糧にして取り込み、それを人に注入する事が出来る」  鈴木の欲は鬼に取り込まれ、そして、自分に返ってきた状態らしい。そして、人という生き物は、外側からエネルギーを吸収するのは苦手だが、内部、特に内臓を吸収の場にされると、あっさりと堕ちるものらしい。 『はあ…………気持ちいい。もっと、もっと、奥にもして…………もっと、激しく!もっと、頂戴!!』  これは、どうしょうもない事で、内蔵から得られるエネルギーが、快感と麻痺を引き起こすらしい。鈴木は、これ以上にないくらいに拡張され、更にそこを突き上げられて酷使されているというのに、恍惚としていた。 「…………ぶっ壊れている」 「鬼の唾液は、修復能力がある。だから、最後に、もう一度舐めておけば、大丈夫」  どうも、傷口を舐めるという習慣は、この鬼の行為を真似たものらしい。 「まあ、あの子は、これから長い時間、彼の伴侶として、この性活動を継続する。あの子は、物を食べる事よりも、鬼に愛されて精を取り込む事が、メインの食事になる」  この鬼の場で、人が生きてゆくには、こうして鬼に精を入れられなければならないらしい。 『ああああああ!!!もっと、もっとして!!!もっと、奥に突っ込んで、掻き回して!!腹、破けそうで、気持ちいい!!!!ずっくんずっくん、腹に刺さる!!胃がぐちゃぐちゃに揺れて…………船に乗っているみたいだ…………はああん、中に出して!!もっと、溢れて!!!』  鈴木の内部でどうなっているのか、見えていないので分からないが、かなり泡も吹き出してきた。鈴木は口からも泡を吹いていて、目も虚ろになっている。  鈴木の体は、かなり筋肉質で、腕の筋肉も浮かび上がっている。そして、握られた布団は破け、中から綿が飛び出していた。それだけの、握力もあるのだろう。  鈴木は元の世界では、それなりに男前だったのではないのか。  その鈴木が、鬼の突き上げに、成す術もなく揺らされ、足を開いて招き入れ、喘いでいる姿には衝撃を受ける。鈴木のような男らしい者でも、鬼に抱かれると、雌になってしまうのだ。そこに、俺は恐怖を感じる。
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