第1話

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「俺が邪魔した。……なるほどな」  意味深な呟きにヒカリはバドルを訝しんだ。 「……なんだよ」 「いや? その通りだと思ってな。俺はお前の意思を確認せず、その場の状況だけで勝手にお前を連れ出した」 バドルは何かを思案するように黙り込んだあと口を開いた。 「俺の所為だというなら、責任を取ってやろう」 「どういう意味だよ」 「そのままの意味だ。このまま放っておいて死なれたんじゃ後味も悪いからな。俺のできる範囲で協力してやらんこともない」  ヒカリは男の真意がわからず、警戒するように身を硬くした。 「ただし一つだけ約束しろ」  バドルは言い聞かせるように、ヒカリの肩を強く掴んだ。 「協力してやる代わりに、絶対に俺の許可なしに勝手な行動に出るな。物事にはそれなりの時機というものがある」  困惑するヒカリにバドルは尚も続ける。
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