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村の老女に案内されたのは、遠く向こうまで荒れ果てている土地。その上空にいくつものテントのような建物が、所狭しと浮かんでいる場所だった。
「ここは?」
ここはどこなのか。見ていただきたいものがあるとしか、説明されなかった。
「きゃっ」
突然サリーが声を上げた。見れば、尻餅をつくように倒れていた。
「ごめんなさい、伝え忘れていました。それぞれの家の下には、見えない壁があります。気をつけてください」
サリーのいる場所へ行って、抱き起して彼女のぶつかった場所に手を伸ばしてみると、確かに何かに触れた。その真上にテントが見えた。
「ここはなんなんです?」
フィオラが尋ねる。
「ここは、呪われた村なんです」
老女は、村の言い伝えを語り始めた。
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