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「ん゛!」
苦しくて目を開けると、
岸野が俺に覆い被さり俺の唇を奪っていた。
両手首は岸野にしっかり掴まれた状態で。
これで寝ぼけてるんだから、マジですごい。
ってそうではなくて、
おい、離せっ!岸野、舌を入れるなっ!!
足をバタバタさせたが、びくともしない。
うつろな目をした岸野は俺に馬乗りになり、
更に深くキスを繰り返す。
いや、勘弁してくれって。
これ以上されたら、俺の理性が崩壊する!
こいつを力づくで押し倒し返して、
最後までヤッてしまう。
そんなことしたら、間違いなく神代綾が
黙ってない。
あいつは俺の幼少期の失敗を知っている。
今はこんな強気でクールを装っているが、
お漏らししたり迷子になって泣いたり、
昔の俺はかなりダメダメだったんだ。
それを岸野に言われた日には、
絶対に笑われる。
大好きな岸野にだけは知られたくない。
「岸野ッ!やめ、ろっ!!止めろって」
岸野の唇が離れかけたタイミングで、
やっと右手が自由になった。
岸野の胸を一突きし、声を張り上げた。
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