参話 人助け

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参話 人助け

そこには少女がいた 少女のすぐ近くには全長六メートルはあるのではないかと思うほどにでかい蜘蛛がいた。 「助け……助けて」 少女は泣きそうになりながら助けを求めていた。 「こんなところで魔物に出くわすとは……しかも大物だ。でも、人を見捨てる訳にはいかないな……」 俺は頭で念じた 聞こえるか返答機能、この蜘蛛は何だ? 《解 この蜘蛛はデビルスパイダーです。毒はありませんが、異常に頑丈な糸と鋭い牙が特徴的な魔物です。》 毒はないのか……ならまだいけるか……でも、勝てるのか? 《解 デビルスパイダーの推奨レベルは12です。しかしこの個体は推定レベル20です。勝率はゼロに近いでしょう。》 運が悪いな、俺……でも、少女を助けるためだ 死ぬ気で挑んでやる。スキルの性能も確かめたいしな。 「弱点はあるか?」 《解 腹部にむき出しになっている魔石が弱点です。》 「オーケー、いっちょやるか!」 俺は足元にあった小石を拾い、今にも少女に噛みつきそうな蜘蛛に投げつけた コンッ 『キシャァァァァァ』 こっちを向いた!これで少女の逃げ出す隙を作れる。 「こっちだ!」 手始めにスキルを使ってみるか。 《ドルトン!》 《対象:デビルスパイダー 質量増幅》 ズドンッ 『ギシャァァ?!』 よし、使えた!これで足止めできる。 「おい!君!早く逃げろ!」 少女に向かって叫んだ 「ありがとうございます!」 少女は魔物のいない方へ駆け出していった 「よし、どうすっかな」 周りを見渡す…… 「あれ使えそうだな」 剣が見えた 恐らく誰かが護身用に持っていたのだろう。ありがたく使わせてもらおう。 剣を持つとズシッと重量感を手に感じた 「おっっっも」 女の身体には少々きついようだ だが、使えるものは使うのみ! 俺は蜘蛛の腹目掛けて駆け出した 「くらえ!」 カンッ 「硬すぎ!」 蜘蛛の外殻は思った以上に硬かった 「それなら……」 《ドルトン!》 《対象:名も無き剣 質量増幅》 ズッッ 入った……イける! 「オラァァァァァァァ」 ズズズズズ……パキンッ 『ギシャァァァ』 ズズーン 《対象の死亡を確認 ■■■■に6000の経験値を付与 経験値増幅スキルにより2倍の経験値12000を付与》 《レベルアップ》 《■■■■のレベルが16にアップしました》 《デビルスパイダー変異種の情報を獲得 スキル:硬質化を獲得》 《レベルアップによりスキル獲得 EXスキル:解析者を獲得》 《ステータスポイント獲得量に2倍の補正が入り150スタータスポイントを獲得しました》 すげぇ情報量だな……獲得したスキルを見てみるか…… 《硬質化:身体の表面や内部を鋼鉄のように硬くする。レベルを上げることで進化する》 《解析者:相手のステータスを開示させることが出来る。新規の魔物を倒した時にその魔物が持っているスキルの中からランダムで新規スキルを得ることが出来る。知力に応じて効果が上昇する》 「解析者……知力にステータスポイント偏らせれば相当強くなりそうだな まぁポイント振るのは後でいいか」 「そういえばあの女の子は無事に逃げられただろうか  他にも人がいるかもしれないし周りを見てまわるか」  そうして周りを探索していると…… 「うっっ、何だこの匂い」 そこは真っ暗で何も見えない不気味な林だった……
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