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第一幕 一話 星神との出会い
こいつ神って言ったのか?
頭がおかしいか、何かのヤバイ宗教信者か?
いやいや、聞き間違えた可能性もあるしもう1回聞いてみるか…
「もう一度言ってもらっていいですか?」
『何だ?もう1回聞きたいのか?よかろう、よく聞いておけ!私はアイル、星神だ!』
聞き間違えじゃなかった……
これ、関わっちゃいけないやつだ。
よし、スルーしよう。
「あーそうですか、それじゃ」
俺がその場を立ち去ろうとした時、
『いや待ってよ、いやいやいや、え?君人間だよね?神に興味無いの?え?最近の人間って神知らない感じなの?ねぇ、話ぐらい聞いてよ!ねぇってば!』
マルチよりタチ悪い勧誘してくるなこの女...
でも…どうせ暇だし話ぐらいは聞いてやるか。
「あー、気が変わりました。話ぐらいは聞いてあげますよアイルさん」
心底面倒くさそうに返事をしてあげた。
『おぉ!話を聞いてくれる気になったか!』
「"話"だけですけどね」
『つれないねぇ…まぁいいや、単刀直入に言おう』
『君、異世界に興味なぁい?』
「…は?」
見当違いな言葉が出てきて驚いた
別の意味でヤバいやつか?この女
『だーかーらー、刺激が欲しいんだったら異世界に来てみない?って言ってるの!』
「まぁ刺激は欲しいんですけど…」
『だったらいいじゃん!』
「いやいや異世界とかありえないでしょ」
『ありえるんだなぁ、そ・れ・が❤』
「語尾にハートつけんな」
「それが本当だとしたらどうやって行くんですか?」
『私の力があれば行けるわよ』
「あー、神様とか言ってましたもんねアナタ」
『そう!神様』
「でも、なんでこんな住宅街、ましてや地上に神様がいるんですか?」
『追放された』
「え?」
『だからぁ、追放された』
「何故?」
『いやぁ、なんかね、私って地球とか火星みたいな惑星を創ったり壊したりできるんだけどぉ、その能力使って星と星を衝突させて遊んでたらぁ』
平気な顔で狂ったこと言うなこの神、サイコパスか?
『そしたらぁ、たまたま大きい惑星を衝突させた時にビックバンを起こしちゃってぇ、ブラックホールを生み出して銀河1つ飲み込んじゃってぇ』
おうおうおう、スケールがデカすぎるだろ
まぁいいや、最後まで聞こう
「で?」
『神様の中で1番上の位のジジィに「お前、遊びすぎ、降りろ」って言われて下界に下ろされちゃったのぉ、ヤバいでしょ☆』
「ヤバいでしょ☆じゃねえわ、やっぱヤバいやつだったじゃねぇか!」
『いやいや、でも、ジジィに「未開拓の星を開拓して繁栄することが出来たら許してやる」って言われたからそのための開拓者を選ぼうって思ってたのよ』
「それで何で俺?」
『何か顔は良かったしぃ独り言つぶやいてたしぃチョロそうだったから☆』
「最後のが本心だろ」
『バレた?』
「バレた?じゃねぇわ!」
「まぁでも、丁度この世界にも飽き飽きしてたしその話が本当なら付き合うよ」
『まじぃ?!』
『ありがとぉ!それじゃあ準備するからちょっと待ってて』
準備が必要なんだ…とりあえず待つか
……数十分後
『準備できたよ!それじゃあ行こうか』
「待たせすぎだわ」
『めんごめんご』
駄神に言われるがままについていくと…
山奥に馬鹿でかい門があった
「でっっっっっっっっっっか?!」
『《ゲートオープン》!』
ゴゴゴゴゴゴゴォォォン
『んじゃ行こうか』
「わかった…と」
「その前に一つだけ聞いておきたいんだが」
『何?』
「これ入ったらどこに着くんだ?」
『わかんない☆』
「おい…」
『大丈夫!私これでも神だから!』
信用ならないが行くしかない…か
「行くか」
『うん☆』
そうして俺たちは門の向こうへと歩いていった
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