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旅の始まり
よし。荷物は準備オッケー。行こう!
『主人殿、よかったのですか?支給された武器をあの男にやって。武器がないのにもらった方がよかったのではないでしょうか。』
「大丈夫。あれ一部の武器だから。あの子武器に慣れてそうだったし、ノースいるしね。」
『そうだったのですか。しかし道中どんなことがあるか分かりませんし、気をつけた方がよろしいかと。』
なぜこんな事になったかというとあのクソ勇者1のせいである。名前でも呼びたくない。あの勇者召喚の後クソ勇者1にナンパされたのである。
////////////
「ねえねえ君」
そう言って話しかけてきたのはクソ勇者1こと風祭真治である。
「何?」
急にどうした?
「君、俺の彼女にならない?」
チャラい、めっちゃチャラ男じゃん。
「いやならんけど。」
何言ってんの?こいつ。まさかナンパという行為をする奴いると思わなかった。それもひねり一切なしのすぐ断られて逆上するタイプのやつ。陳腐すぎる。こいつハーレム軍団でもつくりたいの?勝手にやって。私巻き込まないで。
「そういえばその犬、あの鈴峰一家殺害事件の時にいた犬だろ。家族守れない犬なんてダッセー。」
「グルルルルー」
「あのさー」
バンッ
「グホッ 何すんだ、おma...」
「黙って。あのさー、急に俺の彼女になれって言ってすぐ承諾するバカいる?それにノースのこと関係ないよね?君には。なのにさ、断られた腹いせにいちいち巻き込んで、暴言吐いて。そういうのなんていうか知ってる?自己中っていうんだよ。勇者に選ばれて誰にでもチヤホヤされる訳じゃないから。TPOわきまえて。」
「このー、」
「€%*°<*・:<×\^:〜…」
衛兵の人たちがきた。
「:%$〆×¥」
えっ?こっちきた!?もしかしてお咎めあるの私だけ!?するともう1人の勇者吉良貴久が
「何やってるんですか!人を殴るなんて最低ですよ。」
という。人の話聞けよ!
「この状況から見て悪いのは蛇白さん、どうみてもあなたです。」
はぁーー!?何言ってるの?何にも見てないくせに!
「あなたを指名手配しました。自首するなら今のうちですよ。」
やばい、何言っても通じない。おかしいでしょ。まともなやついないの?
『主人殿!こっちです。こっちから逃げましょう!』
私はノースがいる方向に走り出した。
「待ちなさい!」
待つかっつーの!そのまま飛び越えて...ん?ここって何階?
「わあーーーー!??!!」
あんなに高い所から落ちたわりには特に怪我もしなかった。なんか叫びまくったのがめっちゃ恥ずかしい。
『主人殿、本当にすみません。めちゃくちゃな逃走の仕方で。これしか方法がなかったもので。』
大丈夫。めっちゃ心臓に悪いけど。
「それよりノース、さっさとここから立ち去ろう。」
『御意』
こうして私達の逃亡生活が始まった。
/////////////
いやね、確かに殴ったのは私が5%悪いかもしれない。だけど、普通それで指名手配する?普通はしないでしょ。思い出しただけでむしゃくしゃしてきた。それにしても平和だなぁ。
『確かに魔物とかいう存在一切出てきませんね。』
そうなんだよ。一応わかってるよ。そっちの方がいいって、けどこんなに出なかったら不安にならない?
『まあなりますね。』
するとスライムが一体出てきた。ゲーム風に言うとスライムが現れた。かな?
「ピギー!」
あの国際的RPGのスライムに似てないな。まあ当たり前か。できれば友好的ni...
「あぶなっ!」
窒息させようとしただろ!完全にこいつと交渉できない。
『主人殿、今こそ武器を使うべきです!』
仕方がない。悪いが襲ってきたのはそっちだからね。ナイフを取り出し、スライムに狙いを定める。投げた。
シュッ
ザクッ
ボキッ
「ピギャー!」
ん?なんかイヤな音が...?
「あーーーーー!」
ナイフ折れてる。スライム殺せてるのだが折れた。嘘だろー?!
『あんな、柔らかそうなスライムごときでナイフは折れるものなのですか!?』
本当にそうだよ。スライムに手をつっこむ。うん、溶けない。そのままスライムの核、たぶん魔石だと思うけど取り出す。綺麗だな。それより課題ができた。
...武器買わないと
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