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「リカルドは? それだけ積極的なら、別にわざわざ神託申し込まなくてもよかったでしょう?」
むしろ、三日に一度くらい一目惚れしてそうだし、熱烈に口説いてそうだ。
「ええと。小さい頃から、神託、お願いしたいと思ってて」
「え? なんで?」
「俺の父ちゃんと母ちゃんも神託で結婚したんだけど、すごーくなかよしでさ。身体が弱い母ちゃんのこと、父ちゃん、めっちゃくちゃ大事にしてて」
リカルドがとても嬉しそうに話してくれる。お父様とお母様のこと、大好きなんだなあと、微笑ましい気持ちになる。
「母ちゃん、ほんと身体弱かったから、もうだいぶ前に死んじゃったんだけど。お互い大好きなのは伝わってきたし、最期まで幸せそうだった。父ちゃんはそれからも再婚せずに、ずっと母ちゃんのこと想ってた。だから、運命の人っていうのに、憧れがあって」
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