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日記
―日記(現代語訳済)―
天慶四年 某日
何故儂はあのようなことをしてしまったのか。戯れ、腕試し、いずれにせよ度が過ぎていた。恥ずかしながらその後の儂の心の支えになっていたのも事実。あの男と出会い、何度打ち負かされようと、儂はあれだけのことをやってのける力があるのだと、だから本当は自分の方が上なのだと、そう思い込むことでなんとか自我を保っていた。晩年になって悔いてももう遅い。これは我が一族が責任を持って、何代に渡ろうとも解決せねばならない事である。
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