噂の利弥

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顔を洗い終わり朝食を頂こうと大広間へ移動し、皆さんへ朝の挨拶を済ませ、座るとみちが話しかけてくる。 「菜美子さん、昨日は眠れた?」 「はい。意外と疲れたみたいで、よく眠れました」 「そう。なら、良かったわ。それにしても、朝から顔を合わせるなんて……驚いたでしょう?」 「はい……」 「兄さんは女性を見ると見境ないから。特に可愛い人が好きなんですよ」  治弥がため息混じりに言うと、利治が口を開く。 「ところで、菜美子さん」 「はい」 「絵はいつから始めようか?」 「先生の都合があると思いますので、先生にお任せします」 「そうか。それでは、今日からにしよう」 「はい! よろしくお願いします!」と菜美子は笑顔を浮かべた。
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