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その日は部活で帰りが少し遅くなってしまった。
「ただいま〜!」
「お帰り」と祖母のハナが出てきた。
「ただいま。おばあちゃん」
出てきたのが祖母で少しほっとするのもつかの間、母が現れた。
「お帰りなさい。菜美子。今日も部活だったのね?」
菜美子は少し棘のある言い方にムッとする。
――そんな言い方しなくたって!
「ちょっと、話があるからいらっしゃい」
「はい」
――きっと、絵のことなんだろうな……。
菜美子は母に付いて行き部屋に入り、ドアを閉める。
テーブルごしに向かい合って座ると、母が口を開いた。
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