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「行きましょう。そろそろ辺りも暗いですし。寒いですから」
「はい、よろしくお願いします!」と私は勢いよく頭を下げる。
「こちらこそ。……それはそうと、僕達まだ自己紹介していませんね? 僕は崎本治弥と言います」
「私は高須原菜美子です」
「少し歩きますが大丈夫ですか?」
「大丈夫です!」
元気良く答える菜美子を見て治弥は微笑む。
治弥と歩きながら菜美子は思っていた。これから先どうなるのか。まさか過去へ来るなんて……。こんなありえないこと全部、夢の中の出来事のようで。
……いっそのこと、夢なら良いのに……。
心の中でつぶやきながら菜美子は治弥と崎本家へ向かって行った。
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