数日前1

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「ま、良いよ。それより本題なんだけど」  真剣な面持ちで高井は菜美子を真っ直ぐ見つめる。 「う、うん」なんとなく菜美子は身構える。 「俺、ずっと高須原さんのこと気になってました! 付き合って下さい!」  高井に勢いよく頭を下げられ、菜美子は困惑して固まってしまう。  ――どうしよう。高校に入ってもう半年経つけど、かれこれ3人目。どう断ったら良いの?  いつまでも返事をしない菜美子の様子を見ようと、高井は顔を少し上げる。 「高須原さん?」 「あ、えっと……」 「もし、付き合ってる人がいるなら諦めるけど、そうじゃないなら考えてほしい」と、再び頭を下げる。  ――いないけど、やっぱり私は……。 「ごめんなさい!」  菜美子も彼に勢いよく頭を下げる。 「そっか。いるんだ? 彼氏」 「うん、実は」  ーーどうしよう。嘘付いちゃった。いくら断りたいからって……。ごめんなさい! 「同じ学校の人?」 「ううん。違う学校の人」 「好きなんだ? そいつのこと」 「うん、凄く」
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