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「じゃあ、放送委員のくじ引きに外れた横山さんはリサイクル委員会、矢木沢さんは飼育栽培委員会に入ってください。これで、全員の委員会が決まりました。来週から委員会活動が始まるから、それぞれがんばって働きましょう!」
学級会の司会をしていた代表委員の山之内さんがそう言うと、わたしと横山君以外の全員が大きな拍手をした。
リナタンからのお話があって、学級活動は終了。次は、待ちに待った中休み――。
切り替えの早い単純生物の横山君は、誰かに誘われて校庭へ行ってしまった。
あ~あっ! 最悪の結末!
わたしは、まだショックから立ち直れず、自分の机に突っ伏していた。
飼育栽培委員……、それだけは避けたかったのに……。
だいたいさあ、低学年の時は、読書の時間になると、かなりの数の女子が、「もふもふ小動物図鑑」を取り合ってたよね?
「かっわいーい!」とか「もふもふ最高!」とか言って――。
みんな、ウサギや小鳥が大好きなんじゃなかったの?
生活科で、アサガオやミニトマトをめっちゃ熱心に世話してた人もいたよね?
そういう人が飼育栽培委員になって、飼育小屋の動物の世話をしたり、学校園でいっぱい花や野菜を育てたりすればいいじゃない!
生き物にあんまり関心がない、わたしなんかじゃなくてさ!
一人でいるとますます落ち込みそうなので、とりあえず教室を出ることにした。
廊下に出たとたん、誰かが後ろから飛びついてきた!
「陽菜―っ! 飼育栽培委員になったんだってー?」
「亜香リン!? な、なんで知ってんの?」
「ヘッヘッヘ~、わたしのスパイが教えてくれたんだよお!」
「な、なに? スパイって?」
「まあ、それはいいから! うちのクラスは、三時間目の学級活動で委員会を決めるから、わたしも飼育栽培委員会に入る! きっと、うちも希望者いないと思うから、大丈夫!」
「いいの? 亜香リン、四年生のとき、保健委員会に入りたいって言ってたよね?」
「いいの! 陽菜と一緒なら、何委員会だって楽しいもん、きっと!」
やだ! 涙が出そうになる……。
やっぱり、亜香リンは頼りになる親友だ!
ん? でも、スパイっていったい誰だろう?
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