初めての委員会活動 不運はまだまだ続く!

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 *  そして、委員会活動が終わり、下校放送が流れる中――。  同じ方向へ帰る、わたしと亜香リンと羽生田君は、一緒に校門を出た。  わたしは、思い切り不機嫌な顔をして、二人の前を早足で歩いていた。  二人を振り切りたかったけど、わたしより足が速い二人は、普通についてきていた。  委員会活動では、五年生からも副委員長と書記を選ぶことになってるんだけど、希望者がいなかったので、みんなで推せんし合うことにしたんだ。  はじめに、亜香リンがわたしを副委員長に推せんしたら、羽生田君も賛成して、その後は、ほかの子も次々わたしがいいと言いだした。  そして、わたし以外の全員一致で、副委員長に選ばれちゃった――。  一度も同じクラスになったことがない子まで賛成するなんて、おかしくない?  自分でなければ、だれでもいいやってこと? それは、ちょっと腹立つよね!   「ねぇ、陽菜―、まだ怒ってんのー?」 「怒ってるよ! 当たり前じゃん! 二人で組んで、わたしに副委員長押し付けて!」 「押し付けたわけじゃないよー! 本当に陽菜がいいと思ったんだよー! ほらー、快人も説明してよー!」  次の四つ角でわたしは右に曲がるので、なんとか引き留めようと、亜香リンがわたしの腕をつかんできた。  道ばたでけんかするのもはずかしいので、わたしは「鳥吉」の横で立ち止まった。  焼き鳥の香ばしいにおいが、店の中から漂ってきていた。  体の前でぎゅっと腕を組んで、おなかが鳴らないように押さえた。  羽生田君が、亜香リンに肩をつんつんされながら、もそもそと話し始めた。 「あのさ……、僕が転入してきた二年生の頃、矢木沢……さん、飼育係やってたよね? 覚えてる?」 「うん……、覚えてるよ。あのときは、佳奈ちゃんが泣いちゃって、かわいそうだからわたしが代わってあげたの。好きで飼育係をやってたわけじゃないよ」  クラスで飼っていたクサガメの甲太郎の世話が、飼育係の主な仕事だった。  佳奈ちゃんは、じゃんけんで負けて飼育係に決まったのに、「気持ち悪いから、甲太郎に触りたくない」と言って泣き出したのだった。  ザリガニやカエルやカタツムリに比べたら、クサガメなんて全然かわいいのにね! 「でもさ、いつも一生懸命、甲太郎の水そうをそうじしていたよね。ほかの飼育係が、忘れて帰っちゃっても一人でやってた――」 「週に二回は水を替えないと、確かにくさくなることがあるからね。係が世話をさぼったせいで、甲太郎が嫌われたらかわいそうじゃない」 「それだよ、それ!!」
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