子供にはあたりまえ

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「別に嫌だから、驚いたんじゃなくて、いままで友達いなかったから、連絡先の交換なんて、お母さんが連れてくる大人としかしたことなくて、それで」  早口でケイタが言い訳する。 「大地もこういってるし、こいつ拗ねると機嫌直すのに時間かかって面倒くさいよ」  颯太は笑いを堪えてケイタに、メッセージアプリの画面を表示した携帯をだした。表示した携帯を大地もケイタに差し出す。読み取ったケイタのアカウントで、大地がすぐにグループを作成した。  ペットボトルを飲み干したケイタが手の甲で、口元を拭いて、耳朶を真っ赤にさせて俯いてしまった。か細い声ケイタが言う。 「よ……よろしく」 「おう!」  意気込んで大地が声をだす。 「よろしくね」  颯太は、俯いたケイタの顔が想像できた。照れ隠しで俯いているだけだ。  大地のこういうところは頼もしいし、信頼できる。敵わないな、とも感じてる。 「ケイタはこのあと、どうすんの?」  颯太が尋ねると、ケイタが顔をあげて、一瞬、口ごもる。
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