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「もう!!」
結衣はさっきから母親の発言一つ、一つに動揺しまくった。
「結衣、ちゃんと亮君の事も考えてあげないとね?笑”」
「分かってるよ!!」
そう言って結衣は、母親との会話を止めた。
その頃、亮はトイレから出て手を洗っていたが、後ろに人気を感じ振り返った。
そこには、結衣のお父さんに似ている男が立っていた。
《え?誰?この人?》
亮が不審に思っていると、相手の方から話しかけて来た。
「君、誰?」
「な、仲谷亮ですけど…?」
男は少し考えたのち、ひらめいたらしく嬉しそうに言った。
「あ~!!
結衣の彼氏の仲谷亮君!!
あー、俺結衣の兄貴だから笑”」
「えっ?お兄さんですか!?」
「そっ!
で?亮君は…泊まってたの?」
どうやら、お兄さんは勘が鋭いらしく、状況を把握した。
「あっ、ハイ」
「どこで寝てたの?」
「結衣…さんの部屋です」
親子揃って質問するのが好きならしい。
「あ~、んじゃやったんだぁ」
ブッ!?
亮はいきなりの言葉にビックリして、吹き出した。
黙っていると、お兄さんはドンドン聞いてきた。
「結衣胸デカかっただろう?」
少し羨ましそうに言う、お兄さんに亮はなんて答えたらいいのか分からなかった。
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