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「お嬢様学校?」
一瞬きょとんとした白百合だが、何か思い当たったらしく、今度は楽し気に笑いだした。
「あぁ!社長がアタシを採用してくれた時の履歴書か!あんなの全部嘘っぱちだから!あっはっはっ!」
「え?」
「ちょっぴりグレちまった時もあったけど、高校はギリギリ出てるし、どうせ履歴書なんて面接の時しか見ねぇだろ?それっぽい肩書きを適当に見繕っときゃ、あとは根性で乗り切る自信あったしさ」
「そ、そんな見繕うって、おでんの具じゃないんだから!それに面接の時、英語が堪能なのは海外留学経験があるからだって……」
「海外まだ行ったことないんだよね。ウチの親父が、外国美女を集めたクラブの経営者でさ。アタシが子供の頃から、みんな家族みたいなもんだから、自然に英語を覚えちゃったんだ」
「それじゃ本当に、履歴書は詐称……」
「そういうところだよ!面接の時、ボスが『多少のミスは気にしないでね。そのために上司がいるんだから』って言ってくれただろ?その可愛い見た目と漢気のギャップに感動してさ!」
詐称と多少を聞き違えた白百合が、さらなる熱弁をふるう。
「だから決めたんだ!この会社とボスは、ひ孫に看取られてあの世へ行くまで、アタシが命をかけて守ってやるんだってな!」
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