新たなる創造

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 人の手で木々の伐採の進んだ山々に神の雨を受け止めるだけの容量はなかった。  溢れた水は土砂を伴い、斜面を駆け下りる。  送電線を断ち切りながら鉄塔をも飲み込んで、水は川へと流れ込む。  かさの増えた濁流は河川に収まらず、堤防を越え市街を襲う。  雨は田畑を押し流し、厩舎ごと家畜を押し流す。  交通手段は麻痺し流通は途絶え、人は孤立した。    
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