恩赦の雨

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 裁判は二日で進み、情状酌量なしの有罪。死刑判決が出た。  私は素直に刑を受け入れた。だが、なぜ、私が教会にいたことがわかったのだろう?  冷静になって考えてみれば、牧師が密告したのだ。  なんという奴だ。やっぱり神なんていないんだ。私は悔しくて涙が出た。  死刑は三日後に決定した。  私は牢屋の中で、ただ目を瞑ったまま、何も考えず、その時が来るのを待った。  死刑執行当日、大雨が降り出した。雨は勢いを弱めることはなく、時間が経つにつれ、更に勢いを増した。  村の規律で、雨の降る日は死刑を執行してはならない。なぜなら、雨は神の慈悲の涙であるという言い伝えがあるからだ。だから、私は幸運にも、その日は死刑を免れた。  刑務官が私の牢屋にやって来た。彼は私にとって死神だ。 「よかったな。雨が降って。一日余分に生きられたな」 「...」 「なんだ。嬉しくないのか?」 「どうせ、雨が止んだら、いずれにせよ、私は死刑だ」 「そうだな。まあ、せいぜい、自身の罪を悔いるといい。だが、この雨だと明日以降も晴れは望めそうにない。束の間の命拾いだな」
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